神奈川大学町田宮陵会

神奈川大学宮陵会地域組織HP

東京マラソン2021 完走レポート(藤田秀一さん)

   

「東京マラソン2021」完走レポート(町田宮陵会 駅伝応援担当 藤田 秀一)

2022年3月6日(日)の朝は、4:30に目覚めました。
今日は2年ぶりの開催となる「東京マラソン2021」の日なので、予定よりかなり早く目が覚めていました!
コロナ禍で2020年3月からほとんどのマラソン大会が中止・延期となり、個人的にも2020年2月16日に参加した「高知龍馬マラソン」以来2年ぶりのフルマラソン当日を迎え、初めて参加するような「緊張」と「ワクワク感」で一杯の朝を迎えました。

いつもの年なら、3万5千人以上が参加する東京マラソンですが、海外からの参加者が皆無となり、開催の2週間前には65歳以上の高齢者や基礎疾患のある方への次回延期要請が出るなどのコロナ禍での特殊事情により、参加者が2万人を下回る規模にはなりましたが、国内ではコロナ感染拡大後最大規模の大会開催とあって、2種間前からのWeb検温報告・3日前の全員PCR検査・当日の検温報告確認のためのスマホ持参(そのまま持って走ること!)など、感染対策が厳重に行われました。
※私はスマホを持っていないので、1㎏弱の「ipad」を背負って走りました!

「東京マラソン2021」は、2021年10月23日に開催される予定でしたが、コロナ感染の再拡大のため、2022年3月に延期された大会です。
このため、年明けから感染第6波による感染者が急増する中、本当に開催されるのか?また延期になるんじゃないか?と練習しながらもずっと気になる日々を過ごしていました。

このような状況でしたので、3月6日の8:30頃スタート位置に並べた時は「ホッ」とすると同時に「練習不足だし、完走出来るかな・・・」という不安が頭をよぎりました。今年で67歳となり、それなりには練習してきたつもりではありましたが、これまで10回のフルマラソン参加のうち、体調不良やエネルギー不足で63歳の2018年には2回連続で途中離脱となり、2回とも30km過ぎでバスに収容されるという悔しい経験をしてきたので、さらに4年も経った今年は、『無事に完走できるのか?』という不安が、スタート位置で湧き上がってきました。

9:10 遠くでスタート合図の花火と大歓声が沸き起りました!

日本記録を持つ神大後輩の鈴木健吾君や、世界記録を持つキプチョゲ選手などトップランナーたちがスタートしたようです。
※ゆっくり走る我々一般ランナーは、スタートからゴールまでトップランナーを見たり、すれ違うことは全くありませんでした・・・

9:37 ようやく都庁前のスタートラインを通過しました!目の前では小池知事が手を振って応援しています。お天気も良く、数日前まで寒かったのが噓のような、温かな日差しがまぶしいスタートとなりました。コンディションは最高です!

7年前の2015年にも東京マラソンを走りましたが、その時は訳も分からず、コーチに教えられた通り無理せず、ゆっくり制限時間一杯で完走すればいい、と高をくくって沿道の応援に手を振ったり、ハイタッチしていましたが、それが後になってどれだけダメージとなるか!知らずに走っていました。
※7年前のゴール後は、殆ど歩くことが出来ず、ボランティアの肩を借りてやっと着替えが出来た、という状態で、脚には大きなダメージが残りました。

10㎞の神田付近・18㎞の浅草を無事通過し、3回目の折り返し門前仲町を過ぎた25km付近でラン友母娘が『藤田さーん!頑張って!いい走りだよ!』と大きな声援を送ってくれました。中間点も過ぎ、3時間を経過しそろそろ疲れが出てきた頃だったので、この声援が大きな力になりました。

実は、フルマラソンは凄くお腹がすきます!トップランナー達は2時間+αでゴールするので、午前中にはレースが終わりますが、5時間以上走る市民ランナーでは、朝ご飯を食べてから8時間以上食べずに走るので、3時間経過、というのはお昼ご飯の頃になり、お腹がすくのです。いつもの年なら、バナナやスナック・人形焼きなどが振舞われるのですが、コロナ禍で大会からのエイドは塩飴など軽いものだけのため、今回はリュックやポケットに「羊羹」やら「大福」「ブドウ糖」などを沢山詰め込み、しっかり栄養補給と空腹対策を行いました。

32km付近では、会社の同僚が家族や友人を伴って「藤田さん頑張って!」の大きな応援と共に「おにぎり」と「草餅」を差し入れてくれました。 既にスタートからは4時間20分を経過し、持参した食料ではそろそろエネルギー切れになりそうな頃だったので、まさに「干天に慈雨!」とばかり、むさぼるように走りながら「おにぎり」を食べました。涙が出るほど美味しかった!

37.8km 最終の収容関門を無事に通過しました!制限時間にあと30分弱と、かなりギリギリの通過でしたが、ここから先の5kmは歩いてもゴールできる!という安心感と、田町付近で応援が少なくなるため、疲れがドッとでて走り続けるのが辛くなります。

悪いことに、曇ってきた上に風も出て身体が冷え込みはじめたので、脚も前に出なくなりボロボロで走っていましたが、同僚たちに貰った「草餅」をかじりながら、「あと4km・あと3km・・・」と自分を励ましながら、ほぼ気力だけで走り続けました。

40km付近では、沢山の給水ボランティアたちが「頑張れー!ナイスラン!あと2キロだよ!」と大声で声援をくれて、もう棒のようになってきた脚にこの声が反応し、歩きたくなる心を励まして、腕を振りながらゴールに向かうことが出来ました。

15時48分49秒、ついに東京駅前のゴールにたどり着きました!

ボロボロになりながらも、何とか完走することが出来ました。 ロスタイムを除いて、ネットタイムで6時間12分17秒が今回の記録でした。前回2015年の記録は、6時間28分49秒だったので、年齢を重ねた割には16分ほど更新できたこと、完走とともに元気で走れたことに感謝しています。今回完走出来たのは、同僚や友人・ボランティアなどの皆さんの応援のおかげだと、感謝・感謝です。

今回は、家内も同時参加し、私より約50分早くゴールしていました。

ゴール後には、TVニュースで後輩の鈴木健吾君が日本人トップで歴代2位の記録でゴールしたこと、女子では一山麻緒さんが日本人トップでゴールし同一大会に夫婦でゴールした記録4時間26分30秒という記録が「ギネス」に登録されたことを知り、健吾君と麻緒さんがご結婚されていたことを含めて、二重にびっくりしました。
私達夫婦の記録は、11時間33分とお二人の3倍近い時間をかけてのゴールでしたので、「この記録は、きっと同一大会への最高齢の夫婦出場で、世界でも一番遅いギネス記録だね!」と笑いあっていました。

今回の東京マラソン2021は、コロナ禍を始めとした様々な思いと共に応援してくれた皆さんやボランティアへの感謝と記憶に残る大会となりました。

以上で東京マラソンのレポートを終了しますが、改めて応援がランナーの力になることを実感致しましたので、次回の箱根駅伝では、町田宮陵会の皆様と共に選手の皆さんをしっかり応援し、来年こそ母校がシード権を取れるように全力で後押ししたいと思います。

活動